毎日残業するのはおかしい!?転職すべき?迷う人へ【5つの判断軸】

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「また今日も定時で帰れなかった……」

気づけば毎日残業が当たり前になり、家に着くのはいつも深夜。
疲れが取れないまま翌朝を迎え、家族との時間も、自分の時間もない。

そんな生活に嫌気がさしていませんか?

私自身、過去に「残業が美徳」とされる会社で働いていました。
「頑張ってる証拠」「帰る空気じゃない」そんな職場の雰囲気に流され、毎日3時間以上の残業+休日出勤。
週末は疲れて寝てばかり。
生きるために働いているのか、働くために生きているのか分からなくなっていました。
その結果、身体を壊して退職。よくあるパターンですね。

この記事では、
「毎日残業はおかしいよな?」と思い始めたあなたが今の職場にとどまるべきか、転職すべきかを判断するための5つの基準を解説します。

・周りに相談できない
・判断材料がなくて不安
・次の一歩をどうすべきかわからない

そんな悩みに答える内容となっています。

少し大げさですが「あなたの人生を取り戻すための選択肢」を冷静に考える材料になるはずです。

これまで9回の転職を経験し、そのうち5社は工場勤務。現場で培ったリアルな知識と経験をもとに、工場で収入を上げるノウハウや転職のコツを発信しています。

毎日残業はおかしい?世間の働き方と比較してみよう

毎日のように残業していると、それが「当たり前」になってしまいますよね。

しかし、当たり前だと感じているその働き方は、本当に正常なんでしょうか?

今の職場が異常な状態にあるかどうかは、法律・世間の平均など、客観的な情報をもとに冷静に見ていくことが大切です。

「周りもそうだから仕方ない」ではなく、事実を知った上で判断する目を持ちましょう。

労働基準法で定められた残業時間の限度とは

まずは法律でどこまで残業が許されているのか、基本を知っておきましょう。

労働基準法では、原則として1日8時間・週40時間を超える労働は時間外労働(=残業)とされます。

また、残業時間については以下のような上限があります。

規定項目内容
月の残業上限原則45時間まで
年間の残業上限原則360時間まで
特別条項付きでも限度あり年720時間以内、2〜6ヶ月平均で月80時間以内、単月で100時間未満

これを超えると、企業側は法令違反となる可能性があります。

もしあなたが「毎月100時間近く残業している」「毎日3時間以上残っている」という場合は、明らかに法的に異常な職場です。

平均残業時間とあなたの職場を比べてみる

自分の職場が本当におかしいのかを判断するには、世間一般の平均と比べるのが効果的です。

以下は日本の平均残業時間データです(業種・職種によって差あり)

指標時間
月平均残業時間(全体)約15〜20時間
製造業約25時間
サービス業約20時間
IT・通信業約30時間

月20時間の残業というのは、週に5時間、1日30分〜1時間程度です。

これに対して、「毎日2〜3時間残業している」場合、月40〜60時間は超えている可能性が高く、これはブラックな職場のボーダーラインに入ってきます。

チェックポイント
  • 月40時間を超える残業が3ヶ月以上続いている
  • 残業が「定時後の当たり前」になっている
  • 周囲の人も皆、毎日残業している

これらに当てはまるなら、私は間違いなく在職中に次を探し出します。

なぜ毎日残業が常態化してしまうの

「気づけば毎日残業している。でも、どうしていつも帰れないの?」

そう疑問に思ったことはありませんか?

実は、毎日残業が続いてしまう背景には、個人の努力ではどうにもならない職場の構造的な問題が潜んでいることが多いです。

いくら頑張っても改善されないのは、あなたのせいではなく、職場環境に原因がある可能性が高いのです。

あなたの職場がどれに当てはまるかを見極めることで、今後の働き方や転職判断の大きなヒントになるはずです。

①慢性的な人手不足に陥っている

最も多い原因の一つがこれです。

人員が適正数いない状態で業務が回され続けると、当然1人あたりの負担は増えます。

【よくあるパターン】

  • 新人が入ってもすぐ辞めてしまう
  • ベテランの退職後、補充がない
  • 「1人3役」状態が当たり前
  • 応募は来るが労働条件が悪く採用できない
項目チェック内容
人数配置欠員が補充されず、同じ人が回している
採用状況求人を出しても応募がほぼ来ない
教育体制新人を育てる余裕がなく、すぐ辞めてしまう

こうした状態が続いている職場は、根本的に改善される可能性が極めて低いです。

②効率の悪い業務フローが放置されている

人手が足りていても、「やり方」が古ければ残業は減りません。

非効率な業務フローや無駄な作業が残業の温床になっているケースも多く見られます。

【非効率な例】

  • 紙ベースの書類作成や押印文化
  • 社内の承認プロセスがやたら多い
  • 会議が多すぎる or 内容が無意味
  • 日報や報告書のフォーマットが複雑

これらは業務をこなすだけで手一杯になり、改善に手をつけられない悪循環を生み出します。

上司が古いやり方に固執している職場ほど、改善のスピードも遅いです。

③上司や組織が残業=美徳という価値観を持っている

日本の古い職場文化に多いのが、「長く働いている人ほど頑張っている」という間違った評価基準です。

【残業を推奨する空気の例】

  • 定時に帰ろうとすると冷たい目で見られる
  • 「先に帰るのか」と嫌味を言われる
  • 上司自らが毎日残業している
  • 効率よりも姿勢を重視される

こういった空気は、無言の圧力となって残業を常態化させます。

自分の仕事は終わっているのに帰りずらい空気から、しぶしぶ同僚を手伝っていました……。

本来、効率よく仕事を終えて定時で帰ることは評価されるべきです。

それを「サボり」や「甘え」と捉えるような職場は、価値観のアップデートが必要ですね。

④評価制度が長い時間働く人に偏っている

多くの企業では、頑張りや成果ではなく、時間に対して評価する仕組みが残っています。

【こんな評価制度は要注意】

  • 残業時間が多い人がやる気があると見なされる
  • 定時で帰る人は評価対象外にされがち
  • 残業代が生活の一部になっていて、会社もそれを前提に考えている

これは個人にとっても企業にとっても悪循環です。

あなたが効率よく働いても、残業しないと評価されない環境では、モチベーションが下がる一方ですよね。

これを個人の努力で変えるのは非常に困難です。

「おかしい」と感じたらすべき!5つの判断基準

「毎日残業って、おかしくない?」と感じたときに、感情だけで「もう辞めよう!」と決めてしまうのは危険です。

だからこそ、冷静に職場の現状を見極めるための判断基準が必要です。

工場や製造業を中心に実際に転職した人たちがよく参考にしている「5つの判断基準」を紹介します。

ひとつでも当てはまるなら、それは転職を真剣に考えるべきサインです。

①1年以上、毎月30時間以上の残業が続いている

まずチェックすべきは「残業の量と期間」です。

単発の忙しさではなく、慢性的な残業がどの程度続いているかが重要な判断材料になります。

チェック項目判断基準
残業時間月30時間以上が1年以上継続
体調睡眠時間が削られ、常に疲れを感じている
家庭家族との時間がほぼ取れない状態が続く

もしこの状態が続いているなら、生活にも健康にも深刻な悪影響が出る前に動くべきです。

②上司に相談しても何も変わらない

上司に訴えてみても、改善どころか話を流されたり、逆に煙たがられたりする職場は要注意。

相談しても変わらない職場の特徴

  • 「忙しいのは皆一緒」と一蹴される
  • 改善案を出しても動きがない
  • 「黙ってやってくれ」とプレッシャーをかけられる
  • 年単位で改善が見られない

このような職場は、声を上げても無意味と社員が諦め、離職率が高くなる傾向があります。

③休日出勤や持ち帰り仕事が当たり前になっている

プライベートの侵食も、転職を検討すべき大きなサインです。

表面的な労働時間は短くても、家に持ち帰って仕事をする、休日にも連絡が来る……。
もう実質的に「常に仕事モード」という異常な状態ですよ。

【こんな状況に心当たりは?】

  • 「休日だけどちょっと出て」と言われるのが月に何回も
  • LINEや社用スマホで連絡がくるのが当たり前
  • 家でも書類作成や報告メールがある

こうした「見えない労働」は、メンタルと家庭に大きなダメージを与えます。
休みの日まで会社のことを考えなきゃいけないなんて、私には苦痛でしかありませんね。

④定時退社しようとすると「空気が悪くなる」

社内に残業が正義という空気が根強く残っているかどうかチェックしましょう。

定時退社がしづらい職場の特徴

  • 先に帰ると「もう帰るの?」と言われる
  • 上司より先に帰れない雰囲気
  • 定時退社しても評価されない(むしろマイナス評価)

このような職場は、人間関係や評価制度が時代遅れのまま放置されている証拠です。

自分を押し殺して働き続ければ、いずれ心が摩耗します。

⑤身体に不調が出始めている

最後にして最大の判断基準が「体のサイン」です。

身体は、あなたが気づいていない危険信号を確実に出しています。

代表的な不調のサイン

  • 朝起きるのがつらい
  • 常に眠気や疲労感がある
  • 食欲不振、胃腸の不調
  • 気分が沈んで何もしたくない

これらが慢性的に続いているなら、すでに心身が限界に近い可能性があります。

無理を続ければ、うつ病や過労による離職に直結します。
「まだ大丈夫」は、本当は「もう大丈夫じゃない」かもしれません。

毎日残業を「おかしい」と感じたあなたは、すでに職場の異常さに気づけています。
そして、この5つの判断基準のうち2つ以上当てはまる場合は、現職での改善を見込むのは非常に難しい状況だと考えてください。

「辞める=逃げ」ではありません。
今の環境があなたの成長や人生の充実を阻んでいるなら、それを断ち切るのはむしろ前進です。

判断基準に当てはまったらどうする?次のアクション3つ

「おかしい」と感じ、判断基準にも当てはまっていた、それでも多くの人が「でもどうしたらいいかわからない」と、現状維持を選んでしまうのです。

ですが、ここからの行動で自分の人生を守れるかどうかが大きく分かれます。

ここでは、現状を脱却するための「次の3つのアクション」を紹介します。

どれも今すぐ始められる、かつリスクの少ない行動ばかりです。


①現状を記録する(見える化)

最初にやってほしいのはあなたの働き方の見える化です。

【記録すべき項目】

項目内容
毎日の残業時間いつ、どれくらい残業したか
休日出勤の有無月に何回、理由は?
体調の変化頭痛、倦怠感、睡眠不足などの頻度
上司・職場の対応相談したときの返答や態度

これらの記録を1〜2週間続けるだけで、客観的な判断材料になります。

②転職市場を「軽く」リサーチする

「辞める決意はまだつかない……」という人も、転職市場に触れることは今すぐできます。

最近ではスマホひとつで転職サイトや口コミが簡単に見られるため、情報収集だけなら誰にもバレません!

【リサーチで得られるメリット】

  • 自分の経験・スキルでどんな仕事ができるか知れる
  • 今より年収アップできる業界がわかる
  • 今の職場がどれだけブラックなのかが相対的に見える
  • 実際に転職した人の体験談が読める

「転職って不安…」という人ほど、情報を持っているかどうかが心の余裕を生み出します。

③信頼できる人に「相談」してみる

行動の第一歩として、信頼できる人に現状を打ち明けることも非常に有効です。

悩みを言語化し、第三者の目で意見をもらうことで、自分の状況をより客観的に把握できます。

【相談先のおすすめ】

相手メリット
家族・パートナー精神的な支え・現実的なアドバイスが得られる
同僚(信頼できる人)社内の他視点がもらえる
転職エージェント自分の市場価値や選択肢が具体的にわかる
産業医医師に対面で相談できる

まとめ:最初の一歩があなたを救う

「毎日残業はおかしい」と気づいたその瞬間から、あなたは前に進み始めています。

しかし、気づいただけでは何も変わりません。
記録する・調べる・相談するたったこの3つの行動が大切です。

転職は「逃げ」ではなく「再設計」です。

「おかしい」と感じたあなたの感覚は、間違っていません。
でも、何もしなければ、何も変わらない――それが現実です。

自分らしく働ける環境を選び直すための第一歩を、ぜひ踏み出してください。

とはいえ、「いきなり退職」や「転職エージェントに連絡」はハードルが高いですよね。
だからこそ、今すぐできるノーリスクな一歩を紹介します。

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