「工場勤務って底辺なのかな……」
夜勤明けの帰り道。
スーツ姿で出勤する人たちを見て、なんとなく卑屈になっていました。
SNSを開けば同年代が楽しそうに見える。
毎日ちゃんと働いているのに、
「このままでいいのかな」
と不安になる日々。
私自身、これまで5つの工場で働いてきました。
そして正直に言うと、工場勤務そのものを底辺だと思ったことはありません。
でも、
工場勤務をしている自分を底辺だと思ってしまったことは何度もあります。
スーツ姿に憧れたこともありました。
周りと比べて落ち込んだこともありました。
「工場勤務です」と言った時の相手の反応が気になったこともあります。
私は、工場勤務が底辺かどうかを決めつけるつもりはありません。
ただ、なぜそう感じてしまうのか。
なぜ苦しくなるのか。
工場で働いてきた一人として、本音で話してみようと思います。
工場勤務って底辺なの?そう感じてしまう人は多い
「工場勤務って底辺なのかな……」
そんなことを考えてしまうと、自分が情けなく感じるかもしれません。
でも、実際は同じような悩みを抱えている人は意外と多いんですよね。
工場勤務が社会に必要な仕事なのは頭ではわかっていました。
それなのに、自分の仕事に誇りが持てなくなったり、
将来が不安になったりすることがるんです。
ふとした瞬間に
「このままでいいのかな」
という気持ちが頭をよぎることがありました。
まずは、多くの工場勤務者が抱えている不安について話してみます。
毎日働いているのに報われない気がする
工場で働くことは決してラクではありません。
夜勤があったり、残業が続いたり、体力的にキツい職場もあります。
それでも、頑張った分だけ人生が良くなっている実感を持てないことがあります。
- 給料がなかなか上がらない
- 貯金が思うように増えない
- 家族との時間が少ない
- 疲れて休日が終わる
こんな状況が続くと、
「毎日こんなに働いているのに」
という気持ちが積み重なっていきます。
頑張っているはずなのに、先が見えない。
そんな感覚になることがあります。
SNSや同年代と比べて落ち込んでしまう
昔よりも他人の生活が見えやすい時代になりました。
SNSを開けば、旅行の写真や昇進報告、
楽しそうな休日の投稿が流れてきます。
もちろん、SNSは良い部分だけを切り取っていることがほとんどです。
頭ではわかっています。
わかっているんですが、疲れている時ほど比べてしまうんですよね。
私も何度か、
「みんなキラキラしてて楽しそうだな」
と思ってスマホを閉じたことがあります。
「このままでいいのかな」という不安が消えない
一番苦しいのは、今がツラいことではなく、未来が想像できないことかもしれません。
今の仕事を5年後も続けている。
10年後も同じ生活をしている。
そう考えた時に憂鬱になる人は多いはずです。
特に家庭を持っている人ほど、自分だけの問題ではなくなります。
- 子どもの教育費
- 住宅ローン
- 老後の生活
考え始めるとキリがありません。
「このままの生活がずっと続くのかな」
そう考えてしまうのは仕事への不満だけではなく、
将来への不安が大きいのだと思います。
なぜ工場勤務をしていると「底辺かも」と感じてしまうのか
工場勤務そのものが嫌だったわけではありません。
でも働いているうちに、
「自分は底辺なのかもしれない」
と感じてしまったことは何度もありました。
仕事が嫌だったというより、周りと比べて勝手に落ち込んでいた部分もあった気がします。
ここでは、実際に感じていたことを正直に話してみます。
同年代と比べるたびに卑屈になってしまった
工場勤務をしていて苦しかったのは、仕事そのものではありませんでした。
同年代の友人と自分を比べてしまうことでした。
営業職。
事務職。
IT系の仕事。
友人たちの話を聞くたびに、なんとなく自分だけ違う世界にいるような気がしていました。
当時は、勝手にそう思い込んでいただけだったのかもしれません。
仕事に優劣なんてないんですよね。
それでも当時は、
スーツを着て働く姿が格好よく見えました。
私は毎日作業着。
友人はスーツ。
ただそれだけの違いなのに、勝手に劣等感を抱いていたんです。
夜勤明けの帰り道、出勤していく人たちを見ながら
「自分は何をやっているんだろう」
とよく考えていたのを覚えています。
「工場勤務です」と言うのが少し嫌だった
工場で働いていることを隠したいわけではありません。
でも、仕事の話題になると少し身構えてしまうことがありました。
妻から聞いた話があります。
初対面の人に、
「ご主人は何のお仕事なんですか?」
と聞かれたそうです。
「工場で働いています」
と答えた時、なんとも言えない空気を感じたことがあったと言っていました。
妻からその話を聞いた時、
「やっぱり工場勤務ってそう見られるのかな」
と少し落ち込んだのを覚えています。
もちろん考えすぎだったのかもしれません。
相手に悪気もなかったと思います。
それでも、その話を聞いた時は少しモヤモヤしました。
正直周りからどう見られているのか気になっていました。
職場環境によっては負の感情が強くなる
これまで5つの工場で働いてきました。
その中には働きやすい職場もありましたし、正直かなりキツい職場もありました。
特に印象に残っているのは、
やんちゃな大人たちの集まりのような工場です。
- 怒鳴る人
- 新人をいじる人
- 派閥を作る人
仕事よりも人間関係に気を使う毎日でした。
そんな環境で働いていると、
仕事への誇りよりもストレスの方が大きくなります。
すると、
「この職場にいる自分」
まで否定したくなってしまうんです。
今振り返ると、仕事よりも人間関係に疲れていた気がします。
正直に言うと、「工場=ガラが悪い」「変な人が多い」というイメージを持っていました。
実際に働いてみると普通の人がほとんどですが、強烈な人に出会うこともあります。
工場に対してネガティブなイメージを持たれる理由を知りたい人は、こちらの記事も読んでみてください。
⇒工場勤務で出会った頭おかしい人7選!10年以上働いてわかったヤバい職場の特徴
工場が底辺なのではなく、自分に自信がなくなっていた
今ならわかることがあります。
工場勤務だから底辺だと思っていたわけではありませんでした。
私は、自分に自信が持てなくなっていたんです。
将来への不安。
給料への不満。
人間関係のストレス。
疲れ切った毎日。
そういったものが積み重なった結果、
原因を「工場で働いているから」ということにしたいだけでした。
実際には、
工場でも楽しそうに働いている人はいます。
逆に、
スーツを着る仕事でも悩んでいる人はいます。
だから、
「工場勤務=底辺」
という単純な話ではないのでしょう。
ただ、そう感じてしまう気持ちは痛いほどよくわかります。
私自身が何度もそう思ってきたからです。
5つの工場で働いて今思うこと

今でも工場の仕事がラクだとは思いません。
夜勤もあります。
残業もあります。
人間関係に悩むこともあります。
だから、工場勤務をしていて不安になる気持ちはよくわかります。
ただ、5つの工場を経験してきた今だから思うことがあるんです。
それは、私が苦しかった原因は「工場で働いているから」ではなかったんです。
工場勤務だから底辺というわけではない
昔は、工場勤務をしていることが恥ずかしいことのように感じていました。
でも今振り返ると、それは世間のイメージや自分の思い込みに引っ張られていただけだった気がします。
工場がなければ、
車も作れません。
食品も作れません。
家電も作れません。
私たちが当たり前に使っているものの多くは、
工場で働く人たちによって支えられています。
もちろん、だから誇りを持てと言いたいわけではありません。
ただ、少なくとも恥ずかしい仕事ではないと思っています。
働く環境で見える景色は大きく変わる
同じ工場勤務でも、
職場によってまるで別の仕事のように感じることです。
- 人間関係が良い工場
- 休みがとりやすい工場
- 給料に納得できる工場
逆に、毎日ため息ばかり出る工場もありました。
当時は
「工場勤務だからツラい」
と思っていました。
でも実際は、
「今いる職場がツラい」
だけだったことも多かったんです。
もし今苦しいなら、工場で働いているからではなく、働く環境が合っていないだけなのかもしれません。
こちらの記事を参考にしてみてください。
⇒工場勤務が限界だった私が気づいたこと【問題は工場ではなかった】
あの頃の自分に伝えたいこと
もし過去の自分に声をかけられるなら、こう言うと思います。
「そんなに自分を責めなくていい」
「そんなに卑屈にならなくていい」
当時の私は、
もっと頑張らなければいけない、もっと我慢しなければいけないとも思っていました。
将来が不安になることもあります。
周りと比べて落ち込むこともあります。
工場勤務をしているからではありません。
誰だってそういう時期があります。
だから、もし今この記事を読んでいるあなたが
「自分は底辺なのかもしれない」
と感じているなら、まずはその気持ちを否定しなくていいと思います。
無理に前向きになる必要もありません。
ただ、工場勤務をしている自分がダメなのではなく、
今少し疲れているだけかもしれない。
その可能性も頭の片隅に置いてもらえたら嬉しいです。
あの頃は、工場勤務だから苦しいんだと思っていました。
でも本当に苦しかったのは、
「このままの人生でいいのか」
がわからなかったことでした。
まとめ:工場勤務をしている自分を否定しなくていい
「工場勤務って底辺なのかな」
そう思ってしまうことは、決して珍しいことではありません。
私自身、これまで5つの工場で働く中で、何度も同じことを考えました。
同年代と比べて落ち込んだこともありました。
将来が不安になったこともありました。
工場勤務だと言うのが少し嫌だった時期もあります。
でも今振り返ると、
自分の見え方が少しずつ歪んでいたのかもしれません。
自信をなくしていたこと。
将来が見えなくなっていたこと。
職場環境に疲れていたこと。
そういった不安やストレスが積み重なり、
「工場勤務=底辺」
という考えにつながっていただけだと思います。
今も不安が消えたわけではありません。
少なくとも私は、工場勤務をしている人を見て「底辺だな」と思ったことは一度もありません。
もし今、
「自分は底辺なのかもしれない」
と感じているなら、まずは自分を責めすぎないでください。
毎日働いて、生活を支えて、家族のために頑張っている。
それだけでも簡単なことではありません。

